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あなたは何で知られたいか。あなたはあなたの中にあるどんな価値を世の中に提供していくのか。

エクセレントカンパニーの著者で経営コンサルタントのトム・ピーターズは、サラリーマン向けに書いた著書『トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ! (トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦 (1)) 』の中で、

「自分の名前をブランドにして何かの達人になるーそれしか、生き残る道はない」

と言っている。彼はこれを、今から15年以上前の2000年に、個人事業主ではなくサラリーマンに向けて言っているのだ。勤め人も自分にしかできないことや考え方を持ってやっていかないと生き残れないよとこの本を中心とした『サラリーマン大逆襲作戦』の3部作を通して言い続けた。

個人が勤めているなかでも、河村操株式会社の社長だという気構えでやっていかないと、サラリーマンとしても生き残っていけないと説いたのだ。実際、その後、大企業から中小零細企業で嵐のように展開されたダウンサイジング化は周知の事実であり、民間から公的機関において大リストラが実施されたのは記憶に新しいところであろう。

終身雇用と年功序列にあぐらをかき、会社にぶら下がっていた社員は、まっさきにリストラの対象となった。そうなることを予想し、サラリーマンに提言した、トム・ピーターズはさすがの先見性だと言わざるをえない。

私は、この本をフリーランスになろうかどうかと思っていた2009年ごろ読んだのだが、現在も愛読書であり、何かに迷った時、フリーランスとして生きていく中で不安になった時、この本を含めた3部作を順繰りに読みあさっている。
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自分が何ものであり、何で知られたいか、ブランディングという言葉で書いてしまうと、もはや陳腐な感じをイメージするしかないが、この本の内容は、もっともっと深い。自分は何ものなのかと悩んでいる人も含めて、他の2冊も合わせて読んでいただくと、自分が何をすべきかが明確になっていくこと請け合いなので、読みたい本がなくてと思っている人にはお薦めだ(残り2冊のリンクも貼っておく)

トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈2〉セクシープロジェクトで差をつけろ! (トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦 (2))

トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈3〉知能販のプロになれ! (トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦 (3))

くそー、俺の日常は、なんて退屈なんだ。日曜の夜がくると憂鬱だという人の心には本当に響くないようになっている。また、フリーランスになったものの、これでいいのかな、俺間違ってないかなと思う人にも支えになる内容になっている。読んでいるうちにテンションがあがり、やる気がみなぎってくる。

多くの自己啓発書と違って、実際に行動すべきだということも、3部にわたって書きまくっている点もいい。モチベーションをあげるだけの本とは一線を画する。

15年以上前の本なので、一部情報としては古いなあという点はあるが、全体を通して、本質的なことをのべているので、まったく色あせた感じはない。

3部作を通して彼が言っていることは、あなたは、何で知られたいのか、これなら誰にも負けない、私にしかできないことなのだと言えることは何かを発見して、それを訴えていけということだ。

それがいいのだよというレベルではなく、そうしないと、もはや生き残っていけないよと言っている。わたしも大いに賛同する。このことなら河村操でないと解決できないのだ、みたいなのがないと、やがてそれはコモデティ化され、価格競争の波にのまれ、宇宙の藻屑となっていくしかない。

あなたが、あなたである意味はなにか、あなたはこの世の中で、何として知られたいのか。真剣に考える時がきたと言えよう。あなたがサラリーマンなのか起業家なのかに関わらず。

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