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ビジネスマンはイチローに学べ。小さな約束を日々履行していくことが、とんでもない成果を上げる唯一の方法だ。

『ちいさいことをかさねることが、とんでもないところに行くただひとつの道』〜イチロー〜

今日のタイトルは、イチローの名言からのパクリです。

昨日ビジネスマンが最初に学ぶべき『あやおの法則』に関する記事を書きましたが、今日はその中の、や、約束を守るについて書きます。

約束を守らない営業マンていません。そんな営業マンは早々に淘汰されます。

「じゃあ、来週の水曜日の10時にもう1回きれくれる」

とクライアントさんに言われてるのに、いかなかったら終了です。まあ、普通はいくでしょ。こんな約束は履行されて当然なのです。ですが、どんなささいな約束も全て守っているセールスがいるかとなると、その数は一気に少なくなります。

例えば、こんな約束、あなたは守りますか?

「ああ、そうや河村くん、今度店の前通ったときでいいから、新製品のパンフレットもってきといて」

と言われました。帰り際に、メインの商談を終えて、ついでに、付け足しで、なんとなくって感じでです。私は

「わかりました」

と答えましたが、この約束は結局履行されることはありませんでした。超ダメダメ営業マンだった新人営業マン河村操は、クライアントの依頼を聞いた瞬間に、ああ、この依頼は重要度低いなと無意識で烙印を押します。その前の商談中にかわしたいくつかの約束は全て手帳にメモっています。履行する気まんまんです。
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ところが、帰り際に、追加するように交わした約束は別にそんなに重要じゃないと判断したのです。しかも、クライアントの、通ったときでいいからというのが、いつでもいい感をかもしだしており、まあ緊急のものではないと決めたのです。

そうなるともうだめです。右足左足と、一歩足を踏み出すたびに忘れられ、200歩ほど歩いた先にある駐車場についたころには完全に約束は忘れてしまいました。そして、この約束は2度と履行されることはありませんでした。

幸いなことというか、不幸なことというか、この約束の不履行に対し、クライアントから怒られるということはありませんでした。その約束は20年たったいまも、宙に浮いたままになっています。

そんな感じで、小さな、比較的重要度の低い約束を履行しないことを続けていたある日、新人営業マン河村操はついに、クライアントから三行半を突きつけられました。

商談のアポをとり、その日のその時間に商談を始めました。そしてある程度進捗し、次回の商談でいよいよプロジェクトが決まるというところまできました。そして、次回の商談日の約束を取りつけようとしたときです。衝撃の事件が起きました。

「では、社長、次回の商談なんですが、来週の水曜日あたりいかがですか」
「ああ、商談ねえ、もうええわ」
「はい?」
「いやだから、商談はもうええわ、欲しかったらこっちから連絡するから」
「え?」

この時は完全に固まりました。何が起こったか一瞬わからない感じで、私は、いや河村操は、口をあんぐりあいていました。なんだ、なにが起こったんだ。何か怒らせるようなことしたか?いや、流れは悪くなかった。どちらかというとスムースなほうだった。なぜいきなり怒りだしたのだと、記憶をさかのぼったが、わからなかった。

「しゃ、社長。来週ご都合わるいですか」
「いや、そういう意味ではない。もう商談はやらないということや」
「なぜですか、なにか問題ありましたでしょうか」

河村操が、あまりにも困った顔で、懇願するように、立ち上がった社長をしたから子犬がすがるような目で見ていたので、立ち去ろうとした社長はためいきをつきながら、ソファーにどんと腰を降ろして、あきれるように言った

「おまえなあ、自分のことばっかりやろ。自分が必要な約束ばっかりして、
俺との約束全然守らへんやんか。あったまきてなあ」
「はい?」

わからんのか、こいつはと、今一度大きくため息をつき、社長は続けた。

「河村くんなあ、おまえ、先週言ってた新製品のパンフ持ってきたか」

言われてハッとした河村操は背筋を伸ばして、しまったといった顔をした

「3ヶ月前に頼んだポスターは?ビタミン剤のサンプルは?倉庫の在庫は整理したんか」

河村操の顔が見るみる赤くなった。そして、全然やっていないことを思い出したのか、うつむいて顔をあげられなかった。

「そういうこっちゃ。まあとりあえず、今日は帰り、また連絡するから」

そういうと社長は再び席をたち、部屋を後にした。河村操はあわてて立ち上がったが、声が出ず、つぶやくような声ですみませんと言って、頭を下げた。

恥ずかしかった、情けなかった。自分のことしか考えてなかった、落ち込んでソファーに沈み込むように座ってしばらくうつむいていた。そして、ゆっくりとカバンの中に商談書を入れ、帰路についた。

 

社長はやさしかった。2度と商談しないとは言ったものの、最後には、こちらから連絡するから、今日は帰れ、悪いけど、今日新たな約束をするするのはできないから、今日のところは帰れと送り出してくれた。

その優しさを感じた河村操はますます落ち込んだ。3日後に社長は電話をくれた。水曜日は駄目だから金曜日に来いと言ってくれた。河村操は、電話口で何度も何度も頭を下げ、相手に気づかれないように涙した。

自分の情けなさに大いに落ち込んだ。そして、大いに反省した。手帳には、履行されていない小さな約束が満載されていた。ここにメモられていない約束も含めたら、まったく約束なんて履行されていなかった。何をえらそうに、やっていたのだと、立ち直れないほど落ち込んだ。

そしてずっと考えた。こういうことは絶対にあってはいけない。約束に大きいも小さいもない、約束したら絶対に履行するのだ、もしできないのなら、約束をするな。何日も考えた結果、今後は、絶対に約束を守るときめ、その日から、改善に向けて動き出した。

新人営業マン河村操小さな約束も履行するぞプロジェクトが立ち上がった。

決めてからは、がんばった。必死でやりはじめた。ところが、このプロジェクトは簡単に達成するものではなかったのだ。

なぜ、そのプロジェクトは簡単ではなかったのか。続きはまた書きます。

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