コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングの本来の役割は教育だ

2016/06/20

こちらの広告をご覧いただきたい
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実家のある東大阪市にある自動車教習所の広告なのだが、20年前とはまったく様相が違うものとなっている。30年前に広告を担当していた人は、まさか20年後に、コピーがこんな風になるなんて思ってもいなかっただろう。

「電車でいけないところへ行こう」

コンテンツマーケティングは教育

30年前にこんなコピーはおそらくまったく必要なかったはずだ。誰もが、高校を卒業したらあたりまえのように車の免許を習得するという流れがあったからだ。若い人のステータスとして車があったし、給料をもらったら車を買って、彼女とドライブというのが、普通だった。

ドライビングシアターなんてものもあった。広い駐車スペースの前に、巨大スクリーンがあって、車にのったまま映画を見れるというシステムで、結構色々な場所にあった。自動車メーカーには必ずスポーツカーがラインアップにあり、カッコイイ車を求める若者の心を刺激した。

そう、車に乗るのがあたりまえの時代なので、車に乗ろうぜ、楽しいぜ、彼女できるぜ、ドライビングシアターに行けるぜなど、普及する必要がなかったのだ。そんなことはすでに時代がやってくれているので、自動車学校は、その人達をどれだけ、自社の呼び寄せるかに注力すればよかったのだ、だから必然コピーは

「懇切丁寧に専任の教官が指導します」

みたいなのでよかった。当時は、自動車教習所の教官は怖いというのが定説だったので、やさしいという触れ込みで客はひっぱれた。他者と差別化すれば、それでよかったマーケットに人がいたから、あとはそれを釣り上げればよかったのだ。

でも今は違う。マーケットがどんどんシュリンクし、若者は車にまったく興味がない。電車でどこでもいけるし、さとり世代は、所有欲がなく、さらに最近の断捨離、ミニマリズムの流れから、鉄の塊である巨大なものを所有するなんていけてないのではという空気さえ漂わせている。

なので、彼らに対して、まず車っていいもんだぜ、クールだぜ、便利だぜ楽しいぜってことを教育していかないといけないのだ。車なんてってマインドから、車って、なんかすげえに変えていかないといけないのだ。もちろん、これは、一筋縄ではいかないし、ほとんどが徒労に終わるだろう。

マーケット自体を自分が作って、それをライバルに持って行かれたら無駄だよね、なんで、オレっちがそれしないといけないのという気持ちもあるだろう。

でも、やっていかないと生き残っていけないのだ。

マインドオープニングインサイト

20年前にはほとんど普及していなかったヨガなどは成功例だろう。私はその時ヨガをやっていたが、まだそれはヨーガとよばれていて、あるカルトな宗教団体が積極的にやっていたというのもあいまってイメージは全然よくなかった。ヨーガの本を買って、ジムのマットの上でやっていたのだが、変な目で見られるからやめてと注意された。そんなものだったのだヨーガは。

それがその後まのなく、ハリウッドやニューヨークのセレブが取り入れ始めたことから、一気にブームになり、今では知らない人、やったことがない人がいないほどの有名なエクササイズになった。

これなんかはまったく市場がないところに、それをおしゃれだよと仕掛けた人がいて、普及教育してきた結果だ。

それをマーケティング用語ではマインドオープニングインサイトとよぶ。消費者も気づいていないようなニーズを掘り起こすのだ。あなたに必要なのはこれですよって。

前述のドライビングスクールはそれをやっているのだ。

これって商品の特徴や、他者よりすぐれているってのを広告していくひとつ前のレイヤーになる。車ってこんなんですよ、ヨガって体によくておしゃれですよ、ヨーグルトって腸内細菌整えますよやっていく。実は、コンテンツマーケティングの本義はそこにあるのだ。

コンテンツマーケティングで、その周辺のことについて普及、教育していく。例えば、私はサーフィンの理論を売っているが、サーフィン界にはもともと理論でガチガチにサーフィンを学ぶというより、もっと文化的でアーティスティックな局面を楽しむ感じがあり、机に座って理論をまなんでサーフィン上達なってありえないという感じだった。

いやいやそんなことないですよ、理論でも、畳の上の水練でも上達するんですよってとこからやっていく必要があったのだ。それを私はコンテンツマーケティングで行なったのだが、コンテンツマーケティングはそういう普及や教育とすこぶる相性がいいのだ。

もちろん、他の役割もたくさんあるが、本質的に本義的に、コンテンツマーケティングとはそういうものであると思っている。なので、とてつもなく労力がかかるうえに、即効性もないので、なかなか上手くいかないことも多いが、それでも、やる価値はあると私は思っている。

コンテンツマーケティングとはそういうものだ、そして、どうやってやっていくかについては、このブログで随時、書いて発表していくが、とっとと、学んで早速実践していきたいのだという人には、セミナー受講をおすすめする。直近では、7月の2日に大阪で開催する
い。

いずれにせよ、コンテンツマーケティングは大変だけど、現代に必要なものではと思っている。何かをやらねばと思っている人は是非取り組みを。

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