コンテンツマーケティング スモールビジネス マーケティング 起業
企業が、副業やパラレルキャリアを推奨すべき。副業は雇用主と従業員、双方にメリットがある。
大丈夫です。
御社の社員は、あなたが思っている以上に能力があります。週末に、もしくは勤務を終えたあとに副業をしたからといって、本業に悪い影響を与えるなんてありえません。
もうひとつの心配についても大丈夫です。
副業が軌道にのり、優秀な社員がどんどん独立していってしまうのではないか。安心してください、そんな勇気を持ちえた無謀な社員は100人に1人もいないでしょう。サラリーマンを長年勤めて、独立するってのは清水の舞台から飛び降りるより恐ろしいものです。10年後に生き残っているのは1割をきる世界ですからね(photo by Jalisco Campus Party)
そもそも、企業が副業を禁止する権利ってあるのって思う。職種によって、好ましくないなあってのはあるでしょうし、会社が決めたルールだからいやだったら辞めろってのも全然ありでしょうが、終身雇用や年功序列が崩壊した今、大企業が簡単につぶれる現代社会において、勤務時間以外の、全ての時間に制約をかけるってどうなのって感じがします。
デメリットよりもメリットのほうが断然大きい。
まず単純にライティングのスキルとマーケティングのスキルとコミュニケーションのスキルがあがる。
副業と言っても、どこかでバイトとかではなく、ここで言うのは起業に近い動きです。副業で起業となると、インターネットを使ってってことが主になると思うのですが、こうなってくると、絶対に必要なのは、書く能力です。
例えば、あなたが趣味で作っていたハワイアンキルトが、友達に評判で、どうしても家に飾りたいから売ってくれと言われたとする。いやいや、趣味で作った素人の作品だから、売るなんてとあなたは断るが、いやいやどうしても欲しいのだと懇願される。それならとあなたは売る。
もしかしたら、私のってまあまあイケてるのと勘違いも含めて、思い始める。よし、決めた。今までの作品ちょっと売ってみようとあなたは思う。そうなると、まずあなたがやることは、作品が、私のこんな素敵な作品がここにあるよと、それを欲しがるだろう人に伝えることだ。いったいどんな人がこれを欲しがるのだろう、本当に、友達以外に、これを欲しがる人がいるのだろうか。
そう思った瞬間、あなたはマーケティングを行なっていることになる。仮説を立て、マーケティング・リサーチを始めようとまさにしているのだ。まずちょっと、そんな感じのことをfacebookに書いてみようかなと思って書いた。
書いた瞬間マーケティングの開始だ。マーケティングリサーチというものを始めていることになる。私は、今の時代、全てのビジネスマンがマーケティングのスキルを持つべきだと思っているが、副業をやろうと思った瞬間に、さっそく学び始めているのだ。
マーケティングを学ぼうと講座をとるのももちろんいいが、そんなことをせずとも、足を踏み入れていくことになる。
facebookの友達はあたたかい。あなたの作品に、いいねや、かわいい、欲しいとかのコメントがはいる。あなたは、お、いけるかもと、勘違いを始める。facebookのタイムラインだと流れてしまう。そうだ、作品をもっと提示したいとブログを始める。そうするとそれはもうコンテンツマーケティングになる。
まだ商品は全然売れていない。言うまでもないが、作品が売れるようになるまでは、まだ当分かかる。その間にあなたは試行錯誤を繰り返す。そして、何度も何度も書くことになる。この書く行為を繰り返すことで、頭のなかがかき混ぜられ、詳細は省くが、コミュニケーション能力はまちがいなくあがる。
相手に理解してもらわないといけないので、普通の人は文章を工夫する。わかりやすく、読みやすい文章をつくる努力をする。そして、だんだん書けるようになってくる。書けるようになると、話す方の能力もあがってくる。会社での発言が、理路整然としはじめ、説得力を増す。
あいつの話はわかりやすいとなってくる。あいつの報告書は、見事にまとまっている。
経営者のみなさまいかがだろうか。研修費などに高いお金をかけずとも、社員が副業をはじめただけで、スキルがどんどんあがっている。あらためて会社の凄さを知ることにもなる。当たり前のように商品を売っていたが、自分で売ると、全然売れない。
さらに交通費とか社用車とかガソリン代とかをバンバン使わせてくれる。
これを自分で補おうと思えば、ハワイアンキルトをどれだけ売らないといけないんだよ、会社って半端ねえなってなる。絶対に独立なんて無理って思う。
いかがですか経営者のみなさん、社員に副業を薦めるメリットを少しは感じてもらえましたか。もちろん、てがける皆さんにもメリットありますよね。スキルが間違いなくあがって、出世や昇給につながるかもわかりませんからね。
時代は変わっている。企業にとっても従業員にとってもメリットがある副業。推奨しない手はないなと私は思うのだが。