モノを売るためにマーケターとセールスが強力なタッグを組まないといけない時代がやってきた。単独ではもはや戦えないのだ。
これ売りたいと思ったものが売れない時がある。
マーケティング的に言うと需要がない。セールス的に言うと売りかたが駄目と言うことになる。以前いた会社が典型的な例だと思うがマーケターとセールスはいつも言い合っていた。表面的には穏やかな場合も腹の中ではあいつらめと思っていた。
マーケターはこの新商品は商品力もありコンセプトも秀逸で世間にそれを示していく方法もすばらしい。これで売れないわけがない。セールスはクライアントに持って行って、少し案内してくれるだけでいいよ、それで売れるからとセールスなど必要ないと思っている。
新商品を受けとったセールスは、おいおいなんだこれは。発売した瞬間に他社の製品群に埋もれてるやないか、コンセプトも曖昧や。これはまた売るの大変やぞ、どうやって他社とは違う商品に見えるように魅力づけしていこうか、提案書とセールストークを周到に準備していかないと、これは売れないぞ。
と、同じ商品でも、これだけ温度差があるのだ。こういうことは珍しくない。最前線に立っているかどうかの違いは大きい。マーケターは多くの場合現場にでることはない。現場の声はネットのアンケートやお客様の声、セールスからのフィードバックで知るしか方法がない。いっぽうでセールスは日々現場でお客さんやクライアントのナマの声を聞いている。目の前に商品を出した時の表情にでる、ちょっとした反応とかをみていたりもする。そういうのはセールスにしか感じ得ない。
ものなんてそう簡単には売れない。ありとあらゆる商品が世の中にはあり、その中で売っていくのは大変だ。
マーケターが現場の声を直接感じられないから駄目で、セールスがいいとか言っているのではない。マーケターは現場を知らないので、まったく違う発想ができたりということがあり、逆にセールスは現場を知りすぎているので、どうせ、こんなものとなるケースもあり、よし悪しなのだ。
アディクトマーケティングがセールスとマーケターの融合を目指しているのはそのためだ。お互いの長所をつかって、お互いの短所を埋めればいい。おおいにもめて、語り合って、良い物を作り、それを売る方法を考えればいいのだ。
以前、友人のマーケターとはなしていたらこんなことを言っていた
「セールスはいいよな、やったことの反応がすぐみれるから」
と。マーケターは仕掛けた時の反応が立ち位置的にみえづらい。なるほどとその時思ったのだが、それ以来、日報を丁寧に書くようになった。それがすこしでもマーケターの役にたつのならと。
ネット以降、情報は溢れかえっている。売り手だけが持ちえる情報なんてないに等しいと言えよう。今こそ、マーケターとセールスがタッグを組んでものを売っていく必要があるのだ。