ドラッカーは『マーケティングの理想はセリングをなくすことだ』と言った。それって本当に理想なのか?
この事業の屋号は『アディクトマーケティング』だ。
事業内容は、セールスとマーケティングを使ってモノやサービスを売る方法を教えること。名前をアディクトセールスにしなかったのは理由がある。それは、
マーケティングとしたほうが、皆の食いつきがいいからだ
セールスの本質を学ぶ基礎講座などというタイトルをつけたセミナーなんかやっちまうと、まったく人が集まらない。コンテンツマーケティングでセールスを無用になどとすると、あきらかに人が集まる。
そうなのだ、セールスのイメージは、いまだに、とことん悪いのだ。セールスのイメージは、キツイ、押し売り、無理やり売り込まないといけない。だから、セールスと聞いただけで、ううう、、、いいです、、、いらないです、強引に売りたくないんです、ってなる。
そうではない。そんなセールスはとっくの昔に淘汰されている。そんな方法は通用しないし、もしそれで売れたとしても、後が続かない。いやいや大丈夫、うちは新規だけ相手してたらいいから、1回だけ売れればいいってなら別だけど、そんな業種は少ない。リピーターにまたモノを買ってもらったほうが効率がいいからね、だから、押し売りなんてもうないから。
それでもやはり、セールスのイメージは払拭できない。だから、わたしは、屋号をマーケティングにして、ひとつ目のハードルを低くしたのだ。モノを売るにはセールスが絶対に必要だと思っている。いや絶対に必要とかとは違うなあ、ドラッカーもセリングをゼロにできるっていってるくらいだから。必要うんぬんより、セールスでクロージングしたほうが、楽しいし、リピートしやすいって感じかな。
確かにマーケティングだけで完結する商売もたくさんあるし、それが上手くいけるなら、セールスをゼロにできるので楽である。ところがそれってどうなのって私は思う。
コンテンツマーケティングによって興味ある人にきてもらって、そこでセールスをかける。相手がどういうモノを欲していて、どこに不満を感じているのか、どこに魅力を感じているかなど、セールスの時にお客さんと対峙すれば、一発でわかる。これは、前にも書いたが
マーケターのジレンマ
とも関係する。仲の良い敏腕マーケターがはなしていたことがあるが、マーケターはお客さんの声を直接聞けないので、ものすごく歯がゆいと。売れてはいるのだが、何がよくて売れているかがわからないのだ、それがとてもストレスになると。
それは、そうなのだ。マーケターが商品を売る時におこなう仕掛けは、ひとつではない。3つも4つも同時に仕掛ける。そうするとどうだろうか、わからないよね、どの仕掛けが当たったがわからない。2番めの策がよくて4番目が駄目だったのかもと仮説をたてて、4番目の策を次回外すとする。本当は4番目が一番効果があったとしたらどうだろう、次回作は最悪の結果を招くことになる。
アンケートがあるじゃん。NO WAYである。実はアンケートって、誘導してしまわないようにつくるのは難しい。きっちりとした反応をとるのは難しいのだ。
ところが、最後のクロージングを敏腕のセールスが行なったとする。セールスはお客さんの反応を、言葉だけではない、表情や反応から読み取って総合的に判断する。
「噛みごたえがあり、油っぽくなくとてもおいしいです」
といいながら、いつまでもなくならない肉を噛んでいたら、ああ、まずいんだな、硬くて、カサカサで上手くないんだなと読み取ることができるのだ。
だから私はクロージングをセールスですることを好む。もちろん、ドラッカーがいうようにマーケティングによりセリングを失くせれば、それほど楽なことはないが、私は好まない。セールスは対峙してやるほうが前述の理由により、面白いし、実りが多い。
書いて集めて、しゃべって売る
って感じだ。そのためにはセールスとしての技量も高めないといけない。もちろん書いて集めるのだからマーケティングの力もつけないといけない。
アディクトマーケティングはそう言った理由からマーケティングとセールスを融合した、独自のセールスレップを作っていく。ほぼほぼ完成しているが、きちっとしたシステムになったら一気に露出していきたいと思う。
The intersection of marketing and sales
の考え方で生きてきたいと思う。セールスにマーケティングを、マーケターにセールスを。